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肛門漫遊記

内痔核 手術10分、食事もその日から (1997.6.9)

 内痔(じ)核の外科的治療法は、古くは古代ギリシャの医師ヒポクラテスの時代から報告がみられます。わが国では戦前から、ホワイトヘッド法やプラーツ法といって痔核部分を全部、または一部を切除して、傷口を縫い合わせる手術が一般的に行われてきました。

 これらの方法は術後の痛みが強いうえ、しばらくの間排便させないように便止め薬を用いていたので、術後始めての便は石のように硬く、激痛を伴いました。

 現在、痔核を手術する最善の方法として行われているのが、結紮(けっさつ)切除法という手術。痔核に続く動脈を根元で縛って痔核部分を「切除」します。この手術の利点は・肛門(こうもん)が狭くならない・手術の傷が小さく、術後の痛みが少ない・手術時間が短い・・などです。

 普通、内痔核は肛門周囲に流れている3本の動脈がある位置(左後方、右後方、右前方)にできます。この内痔核を鉗子(かんし=金属製外科手術用具)で挟んで引っ張りながら、表面の皮膚をV字形に切開します。そして、肛門を閉める肛門括約(かつやく)筋を傷つけないように痔核を粘膜と一緒にはく離させ、その根元に流れる動脈を縛ります。こうして、血液の流れを止めておいて、痔核を切り落とします。あとは便などがたまらないように、切開した部分をきれいに整形するだけ。手術はわずか10分くらいで終わります。手術の体位は、うつぶせスタイルの腹臥(ふくが)位です。麻酔をして手術を行いますので、手術中はまったく痛みがありません。 手術後は歩いて病室に戻れますし、その日から食事もできます。2日目からは排便、入浴も可能で、7〜14日で退院できます。

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