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肛門漫遊記

便秘は“痔の大敵” 痔核の破裂、切れ痔、かいようにも (1998.2.23)

 スムーズな排便が妨げられた時、最初に影響を受けるのが肛門です。便秘や下痢は、痔を発症させ、悪化させる原因なのです。そこで、今回はまず、便秘と痔の関係について説明しましょう。

 便秘とは、「自然な排便メカニズムが乱れ、便が非常に長時間、腸内にとどまって排泄されず、不快に感じる状態」を指します。便秘になると、便が硬くなるため、普段の何倍もいきまなくてはなりません。

 便を押し出すため「ウ〜ン」といきんだ時、おなかにかかる圧力、すなわち腹圧は200mm/Hgぐらいになるといわれています。一般の血圧と比べてもかなりな高さです。そして、こうした力の大部分が肛門にも加わるわけです。血管が密集している肛門は、ただでさえうっ血を起こしやすい性質だけに、たまったものではありません。この腹圧のせいで、肛門の静脈は弾力性を失い、静脈瘤(りゅう)ができてしまいます。これが痔核の始まりです。さらに便秘が繰り返されれば、痔核が破裂して出血したり、痔核が肛門の外に飛び出すようになります。

 一方、硬い便を無理に押し出すと、肛門が切れて裂肛、すなわち切れ痔になります。また、肛門や直腸の粘膜が傷つけられて炎症を起こすと、肛門かいようや痔ろうになる場合もあります。

 このように便秘は“痔の大敵”。便秘の多くは、忙しさなどにかまけて便意を“見逃す”ことが最大の原因。食物繊維の不足のほか、精神的な要因や日常のちょっとしたストレスの蓄積によっても、大腸の運動のリズムは乱され、便秘は起こります。

 ですから、便秘を予防するには、まず生活環境と食生活を整えることが肝心です。

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