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おなかと健康(雲古の話)

見直され始めた「検便」 (1997.1.24)

 検便といえば今、便潜血反応による大腸がんスクリーニングが主流です。しかし、昔、小中学校で行われた回虫検査を目的にした「検便」が、近ごろ見直され始めています。

 私が子供のころ、日本ではもっぱら「人糞尿」を用いた野菜の栽培が行われていました。このため、土が感染の場となるような寄生虫病が、日本中にまん延していました。このころの曰本人の実に70%が寄生虫病にかかっていたそうです。こうした状況に対して、当時、法律で小中学生に検便を義務づけることにし、都道府県単位に「寄生虫予防協会」を設置。小中学生の検査を実施しました。寄生虫病にかかっている陽性者をピックアップし、徹底的に駆虫を行ったのです。

 「検便」の朝に便が出ず「持っていかないと先生にしかられる」と泣く子供に、 親や兄弟の便を持たせ、「お前には寄生虫がいる」と言われてあわてた話。たまたまそばに犬のフンがあったのでそれを代用したところ、「大の寄生虫卵が見つかったと、大騒ぎになった話が語られましたが、この「集団駆除」を実施したおかげで、回虫などを子供たちのなかから駆除することができたのです。

 ところが、約40年経過した今、一転して無農薬野菜、有機栽培野菜がもてはやされる時代となりました。自然環境問題への関心の高まりや農薬規制などが、皮肉にも寄生虫病再燃の要因となってきたのです。

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