くにもと病院の治療実績 ジオン注内痔核硬化療法施行後に直腸潰瘍を発生した3症例についての検討
結 語

直腸潰瘍の発生機序とジオン注治療時の状況から、
薬剤の注入部位、投与量ならびに投与手技などの他に、ジオン注を注入する毎にマッサージを十分に施行することが直腸潰瘍発生を予防するうえで重要であると考えています。
ジオン注投与後に発生する直腸潰瘍は保存的加療にて軽快することが多いと考えられます。
しかしながら、ジオン注投与後に直腸潰瘍が生じ得る事、保存的加療で軽快し得る事を認識していなければ、適切な診断・加療に難渋し、ひいては誤診あるいはover surgeryなどに至る場合もあることが危惧されます。
これらのことから、ジオン注投与後は、定期的な経過観察と、直腸潰瘍確認後は患者への十分な説明と適切な保存的加療が重要と思われます。
くにもと病院では、ジオン注投与後
1週間、一ヵ月、3ヵ月、6ヶ月、12ヵ月の定期診察および肛門内圧検査を行なうことを原則とし、ジオン注内痔核硬化療法の詳細な治療経過および安全性について確認しています。
当院で治療を受けた患者様、特に治療後通院していない、あるいは、遠方で通院できない患者様、治療後の状況についてご報告していただければ幸いです。
より安全にジオン注を使用し、痔で悩む多くの患者様のために、より良い医療を提供していきたいと考えております。
